「老後の資金がありません!」老後資金はいくら必要か?
劇場公開中の天海祐希の主演映画「老後の資金がありません!」が面白い。人生100年時代、老後資金は2,000万円必要⁉との試算もある中、松重豊演じる56歳のサラリーマンの夫と娘と息子の4人というごく一般的な主人公の家庭の貯金は約700万円。
そんな折、親の葬儀、娘の結婚、夫の突然の失業、そして老費家の姑との同居で預金残高は280万円に減ってしまうという、まさに現代日本が抱える家庭のお金の危機に立ち向かうストーリー。ともすれば深刻になりがちなテーマではあるが、日本最強のコメディエンヌと評される妻役の天海祐希がコミカルタッチで演んじ、ワンシーンごとに抱腹絶倒。クライマックスシーンの姑の生前葬で姑役の草笛光子と天海祐希が披露する歌の歌唱力は、両名とも元宝塚とあってさすがだ。
ところで、「老後の資金は2,000万円必要という」のは、2018年の総務省統計局の「家計調査」から推計された60歳~90歳の夫婦の必要最小限老後資金は1,800万円という計算による。
一方、一般財団法人全国銀行協会の試算では夫婦2人の老後資金の一つの目安は2,500万円であるという。
映画では、自宅を売却して家のローンを返済し、残金1,400万円の老後資金で夫婦が有料老人ホームではなく、シェアハウスで新生活を始めることになる。
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